魔性について。 |
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| なぜか、成り行きで『魔性』について考えることになった。 なんとも不思議なものである。 今日の朝には、まさか自分が『魔性』について真剣に考えることになろうとは予想だにしていなかった。 世の中はいつも突然だ。
魔性といって思いつくもの。
・なぜかしら惹かれるもの。 ・後先を考えないくらい夢中になってしまうもの。 ・自分がはまっているのかどうかすらわからないような状態になってしまうもの。 ・理性では律することができず、自己を喪失してしまうもの。 ・おなかがいっぱいでもついつい手を出してしまう、揚げたてのフライドポテト。 ・無条件降伏。
そんなものだろうか。 でもどれも本質をついているようで、ついていないようでもある。 全てはイメージだ。
『魔』という言葉自体、凄くあいまいで不思議な感じがある。 魔法。魔術。魔界。魔球。魔女。 古来、人間はよくわからないもの、自分の知識外にあるものに『魔』という文字をつけてくくってきた。 医学や科学は昔では魔法だったし、自分の知識の及ばない女の人は魔女と呼ばれた。 だから、同じように、よくわからない性質のもの、でも不思議で無条件で惹かれてしまうようなものに、『魔性』という文字を当てた。 理屈ではわからない。技術でもなく、努力でもない。でもなぜか惹かれる。 そんなものだ。
今日、電車の中でとなりに座ってきた18歳くらいの女の子がいたけど、その子は強烈な香水をつけていた。 周りにいる人の嗅覚を全て麻痺して破壊しようとたくらんでいるんじゃないかと思うぐらいに暴力的な匂いだった。 そういうのは魔性じゃない。 魅力ですらない。 ただの間接的な暴力だ。 たぶん彼女は魔性の女には一生なれないんじゃないかと思う。 魔性というのは、香水もつけていないし化粧もしていないのに、ふと振り返ってしまう。そんな種類のものだ。
僕が考えて出した結論は、魔性とは、人が自分自身で作り出す理想を拡大解釈したものなんじゃないだろうか、と思う。 自分の中のイメージでもって、勝手に惹かれ、勝手にはまっていく。 ある人は、茶髪に魔性を感じるかもしれないし、ある人は、唇の下のほくろに魔性を感じるかもしれない。 それはその人の中にある潜在的欲求・理想像が本人の知らないところで表出化したものだから、本人も理解できないし、不思議に思う。 一般的に魔性の女って言われる人は、そういう男の理想を他の女の人よりも多く満たしている女の人だろう。 でも、誰かは誰かにとって魔性でありえる。他の人がそこに魔性を感じなくても、その人にとっては魔性なのだ。 それは魔性を感じる人の方にその原因があるのではないだろうか。
僕たちは魔性なものに対して、あまりにも無防備すぎる。 でも、それは仕方がない。 だって、それは自分の理想が生み出したものなのだから。
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5月16日(月)01:11 | トラックバック(0) | コメント(2) | その他 | 管理
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ましょう、むしょう
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| 言葉のイメージとは人それぞれだったりする。 魔性と無性はイメージの中で近いのかもしれない。 実際には 【魔性】:人を迷わすような性質。悪魔のもっているような性質。 「―のもの」(三省堂提供「大辞林 第二版」より)
【無性】:名) 〔仏〕 仏性のないこと。成仏(じようぶつ)できないことが生まれつき定まっていること。 ⇔有性(うしよう) (名・形動ナリ) 〔の意から〕分別のないこと。道理がわからないこと。また、そのさま。 (三省堂提供「大辞林 第二版」より) ということだ。
どちらも、道理がわからず、悩ませるというところでは一緒なのかもしれない。 そんなことを思いながら、魔は間に通じるのかもなんて思ったりする。間とは隙間や空間のことだが、いつのまにか心の隙間に入り込み自分ではどうしようもなくなってしまう、魔にはそんなイメージがある。それをコントロールするテクノロジーが魔術で、それを操る人が魔術師なんだろう。魔性は天然なんだろ~な、そうすると。
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by 村崎武龍 | 5月16日(月)12:08
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無理が通れば道理がひっこむ。
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| 魔性というのは、そういう『無理』のような力があるのかもしれないですね。有無を言わさず、理性を超越してしまうような。 たぶん、魔には魔の道理があるんだろうけど、それを理解できる人は少なくて。だからみんな『魔』だ、と思ってしまうんでしょうね。 なんだかよくわからない文章になってしまいました(笑) たぶんこんなことをぐだぐだ考えてる僕にも、魔性なんてものは備わってないんだろうなぁ。
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by もちくん | Mail | HP | 5月17日(火)02:30
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