胡乱な日常の真相
 
偶然と必然の日常をレビュー。
 


人知れず、天才。

今日は大学のゼミでお世話になった西田芳次郎先生の退職記念パーティでした。
そんなにめちゃめちゃまじめにゼミに行ってたわけではないので、参加するかどうか迷ったが、人柄的に大好きな先生だったのでいってみることにした。

5時前。梅田駅で友達と待ち合わせ。ちょうど5時ごろに会場到着。意外にちゃんとしたホテルでちゃんとした会場。雰囲気に圧倒される。
出席者は歴代のゼミ生で60人ぐらい。1970年度入学の人から、2000年度入力の人まで。すげぇ。
たぶん自分が60才過ぎたときにそんだけ人は集まらんやろうなぁ、などと思いつつ。
先生の講演が始まる。
内容は多岐にわたっていて、取り留めのない感じで。
話は飛ぶし、もう思いついたことを口から吐き出しているだけのようだったが、その話の内容が面白い。
別に笑いを取ろうとしているわけでもない。
先生は淡々と話しているだけ。話し方もそれほど流暢なわけでもない。むしろ癖がある話し方だと思う。
でもすごく魅力的で。ぐ~っと引き込まれてしまう。
いつのまにかそこは大学時代の教室にタイムスリップしていた。
中国の話、地球の話、ドイツの話、歴史の話、学生時代の話、昔の女に殺されかけた話、これからの話。そして本業の会計の話。
全然つながりはない。
でもそれらの話はすべて魅力的で、話を聞いていて、「あぁ、勉強したい!」と思った。
すごく楽しそうに勉強の話をする人なのだ。

そして話が終盤に差し掛かったころ、先生がこう言った。
「知的好奇心と向上心を持ってください。」
この言葉ですべてがつながった。
先生の頭の中ではすべてつながっていたのだ。
天才である。
いろんな分野にいろんな天才がいるが、この人もまた天才だと思った。心底勉強がすきなのだ。
そして、それがまったく苦ではないのだ。それこそがすでに才能。

退職後、何をするかという話になった時、こう言われた。
「もっともっと勉強がしたいです。学びたいことはたくさんある。目が開いてる限り本を読みます。」
頭が下がる思いである。
人生、日々勉強。
これからも先生は本を読みつづけ、酒を飲みつづけるのだろう。
もっと勉強せねば、と気持ちを新たにした一日でした。
いつまでもお元気でいてください。



4月3日(日)02:04 | トラックバック(0) | コメント(2) | イベント | 管理

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きょういく

きょういく、と耳で聞いたときに出てくるのは普通「教育」だと思う。しかし、学生時代はなかなか勉強に対して積極的になるというより「やらされている」感が強い。文字にするなら「強育」強いて育てる、といった感じだ。しかし、きょういくとは本来「共育」共に育つものなのだと思う。教える側も教えられる側も一緒になって成長する。そうでなければ教え続けることはできないし、教わった側も後輩に教えることができない。これは日常生活でも仕事の中でも一緒だ。まずは興味の赴くままにやってみる、それが肝要だ。

 by 村崎武龍 | 4月5日(火)10:40

興育。

コメントありがとうございます。
確かにそのとおりで、日本の教育は『強育』な感じがしてなりません。今、遅ればせながら『金持ち父さん貧乏父さん』を友達に借りて読んでいますが、アメリカでも日本でも、やっぱり学校というのは教えるのが下手だなぁ、と思います。
もっといろんな世界もあるんだぜ、ってことを教えてくれる先生はなかなかいない。
そういう意味では貴重な先生です。
興味を育てるという意味で、『興育』。好きこそ物の上手なれ、ですね。向上心と好奇心は常に持っていたいものです。


 by もちくん | Mail | HP | 4月6日(水)02:20


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