胡乱な日常の真相
 
偶然と必然の日常をレビュー。
 


伏見稲荷と迷子とたけのこ。(後半)

~前半の続き~

階段は森の中にずっと続いていて、木の枝葉が日光をさえぎっているので、意外にひんやりとしていた。
快適な空間の中をひたすら登る。
登る登る。
マップをみながらここはとおったと確認しながら、どんどん進んでいく。
途中何箇所も休憩所があって、疲れてもすぐに休めるようになっていた。
結構参拝者に親切設計だ。サービス精神にあふれている。これまた見習わねばなるまい。
最初のうちは慣れない階段で息が切れたけど、途中からはその階段にも慣れて、そんなに苦しくなくなった。
なによりも空気が綺麗で澄んでいるのがいい。
ちょっとしたハイキング気分で。
途中、何箇所かで休憩したりお参りしたりしながら(途中何個も神社があった)、意外に短時間で頂上まで到着。
頂上にはちょっとした社と店があったけど、それ以外には特に何もなく、お参りしてから、すぐ下山する。
下山し始めてすぐに、横道があることに気づいて、そっちのほうへ行ってみようと冒険心がうずきだした。
そうなってしまうともう行かずにはいられない。
行きたい時に行くのがいいのだ。
勢いで、行ったれ!と思っていってみると、なんだか雲行きが怪しくなってきた。
だんだん鳥居はなくなり、ついには山道になって、最後には造りの粗い急な階段になった。
ん~。
まったく見当はずれだったようだ。
でも途中で引き返すにはまた登らなくてはいけないし、途中まで下ったのならそのまま下るべきだろう。
ということで、前進あるのみ。
どんどんおりていく。
結構時間をかけて、下まで降りきったら、全く見たこともない道に出た。行きには絶対に通っていない道。
本殿とは全然違う方向らしい。
薄暗い雰囲気で、怪しい気配がたちこめる。
どこ?ここ。
・・・歩けばわかるさ、ということで、しばらく道なりに歩いてみたけれど、全く駅らしきものは見えず。
延々と竹林が続く。
どうやら・・・これは・・・確実に・・・
迷子だ。
迷ったらしい。
25歳にして迷子。それも山の中で。
なかなか味わい深いものである。
非日常感と冒険心に火がつく。
竹林の中にはえているたけのこを物欲しそうに見ながら、あっているのか間違っているのかわからない道をどんどん歩く。
周りを竹林に囲まれた道をひたすら歩くというのはかなり精神的に疲れるものだということを今日はじめて知った。なんとなく異世界にいるような、タイムスリップしたような気分になる。
まさにかぐや姫の世界だ。
結局、2回、人に道を尋ねてから、なんとか京阪藤ノ森駅に到着。
正直、民家が見えてきた時と、駅についた時にはほっとした。
親切に道を教えてくれたおばちゃん、ありがとう。
大雑把で適当なことを言ってくれたおじちゃんも、ついでだからありがとう。
そんなこんなで、よくわからない冒険(別に冒険するつもりはなかったんだけど、いつのまにか冒険になっていた)は無事終わった。
駅に着くと、そこは全くの日常で、そこには非日常のかけらもなかった。
突然始まった物事は、終わりもまた突然なのだ。

~おまけ~

結局本殿に再度くることはなかったなぁ。
ということでみなさん、伏見稲荷大社の頂上から降りる時、地図にない横道にそれると大変なことになりますよ。
山は危険です。
そのかわり、一風違った伏見稲荷を体験することはできます。
あまりおすすめしませんが(笑)
時間的には2時間ぐらいで、確かにネットで調べたのと同じぐらいの時間だった。
でも、体感的には4時間ぐらいな感じだった。迷ったので。。。



5月4日(水)03:41 | トラックバック(0) | コメント(0) | 日常 | 管理

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